クレジットカードの現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を得る行為です。
しかし、これはクレジットカード会社の規約に違反する可能性があり、カードの利用停止や強制退会などのペナルティを受けるリスクがあります。
また、現金化サービスを提供する業者の中には悪徳業者も存在し、詐欺や犯罪に巻き込まれる恐れもあるため、非常に注意が必要です。。
クレジットカードの現金化とは?
「クレジットカードの現金化」とはどういった意味なのでしょうか?
初めて聞く方にとっては何を意味しているのかわかりづらい言葉だと思いますので、まずはこの言葉が何を意味するのか、具体的に見ていきたいと思います。
クレジットカードにはキャッシング枠とショッピング枠があります。
ショッピング枠はそのカードを使って買い物が出来る金額の範囲のことを、キャッシング枠とはカードを利用して現金を借りられる限度額を意味します。
クレジットカードの現金化というのは、この2つの枠のうちの「ショッピング枠」の余剰分を利用して、現金を得ようというものです。
例えばショッピング枠の残額が5万円ある場合、この5万円の枠を使って何か物を買い、そのものを即売却する等します。
すると次の支払い日に5万円を支払う必要がある代わりに、すぐに現金が得られます。
このような「クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を得る(ショッピング枠を換金する)行為」を、一般的には「クレジットカードの現金化」などと呼んでいます。
こういった「現金化」は何らかの事情ですぐにお金が必要な人にとっては魅力的であり、専門の業者まで存在しています。
現金化は違法ではない?
このクレジットカードを利用して現金化するという行為自体は違法ではありません。
他方で現金化はカード会社の規約によって禁止されていることが多い行為でもあります。
利用規約違反がバレてしまうと、利用料金の一括返済を求められたり、最悪の場合はカードが停止されてしまったりする可能性も否定できません。
実際に利用履歴から現金化を疑われてカード利用が停止されるといった事例は存在します。
もっとも、実際に現金化はしていなくても、履歴から怪しまれて利用停止という事例もあるようです。
現金化が違法か?という話題が出るのは、現金化自体がこのようにグレーゾーンに位置する行為であることが主な理由だと思われます。
悪質な業者・詐欺などには注意
現金化というと、基本的にお金に困っている人が利用するものです。そのため、そういった人の弱みにつけこもうとする、悪質な業者や人間が多く関わろうとしてくることも否定できません。
極端な例を挙げると、ツイッターには「現金化」のタグをつけ、最近問題になっている「闇バイト」の募集を試みていると思われるアカウントも存在しています。
現金化にかかわる業者の中には、当初の約束と違う手数料を請求してくる、などといった事例もあるようです。
そういった怪しい業者とは、かかわりを持たないよう注意してください。
業者によるクレジットカード現金化の方法
業者によるクレジットカード現金化の方法としては
- 買取方式
- キャッシュバック方式
の2パターンがあります。
それぞれがどんな方法なのか、解説していきます。
買取方式による現金化
クレジットカードで業者に指定された商品を購入し、その商品を業者に買い取ってもらって現金を手に入れるという方法です。
商品は手数料を差し引いた額で業者に買い取ってもらうため、手元に残る額はカードで支払った額より少なくなります。
こういった現金化にかかわる業者の中には怪しい業者もありますので、なるべくメジャーな業者を利用した方が良いと思われます。
中には最初の約束の手数料とはかけ離れた手数料を請求してくる業者もいるようですので、注意が必要です。
キャッシュバック方式による現金化
買取式に比べると仕組みが分かりにくいのですが、キャッシュバック方式では「業者指定の商品を買って受け取り、その商品を買ったことによるキャッシュバック分の現金を受け取る」という流れで現金化を行います。
より具体的に言うと、商品は特段価値のあるものではなく、「価値のないものに多額の値段を付けて利用者に買わせ、そのうちの所定額をキャッシュバックする」という感じになります。
何故こんな面倒なことをするのかと思いますが、例えば石ころを石ころとして(高級石等に偽るのは問題ですが)10万円で売買すること自体に違法性はないですから、石ころを10万円で買ってもらい、買ったお礼として例えば9万円をキャッシュバックしたことにすればWin-Winの関係が成立する、と考えればわからなくはありません。
ペテンのようなやり方ですが、先ほど述べたように現金化自体がグレーゾーンの行為なので、バレない様にこういったややこしい手間を取る必要があるのだと思われます。
ちなみにこの方式でも、中には悪質な業者もあるので注意してください。
クレジットカードの現金化を自分でする裏ワザ
クレジットカードの現金化は業者に頼まなくても、自分で行うこともできます。
方法としては、クレジットカードで金券やゲームなど換金性の高いものを購入して転売することです。
いわゆる転売ヤーのように転売で儲けている人が話題になるぐらいですし、上手くやることができれば業者よりも還元率は高くなると思われます。
いっぽうで商品選びが重要になるうえに、買った商品によっては売れなかったり、想定よりかなり安い値段でしか販売できないリスクもあるので、自分で現金化するのは結構大変な面もあります。
なお最近はこうした転売行為への規制が強くなっている傾向にあるので、何か引っかかるところは無いか、併せて確認しておくことをお勧めします。
余談:メルカリでの現金販売はクレジットカード現金化目的
少し前の話ですが、こんな感じでメルカリに現金が出品されていたことがありました。
一見すると「こんなの誰が買うの?」と感じるかもしれません。普通なら、2万円を手に入れるために2万何千円を払う、なんてことはあほらしくてやらないと思います。
しかしこういった取引は、実際に成立したケースがあったようです。
実はこういった例も「クレジットカードの現金化」が関係しています。
メルカリでクレジットカードを利用して現金を購入すると、手持ちのお金が無くても現金が手に入ります。
もっともそのお金はクレジットカードの支払い日に払わないといけないのですが、いますぐお金が欲しい人にとってはある意味渡りに船のようなものともいえます。
購入した側は今すぐ必要なお金が手に入る、出品した側は手放した額以上のお金が手に入って儲かる、こういったWin-Winの関係が成り立ちます。
この利害関係の成立により、「メルカリで現金を出品」という一見すると意味がわからない事が起きていたと思われます。
ちなみに現在は、こういった現金販売はメルカリ側の規制対象になっています。
この手の出品は利用者からの通報やメルカリ側の監視により、見つけ次第削除されます。
今となってはこういった出品は減ったと思われますが、完全になくなったわけではないようで、今でもたまに問題になることがあるようです。
参考までにメルカリでは、現金に限らず以下のような現金と同じように扱えるようなものの販売は禁止となっています。
こういったものを取引するのはメルカリの利用規約違反になってしまうため注意してください。※旧紙幣などは例外
引用元:メルカリ現金、金券類、カード類(禁止されている出品物)
- 現在流通している国内の貨幣(記念硬貨含む)
- 現在使用可能な海外紙幣
- 暗号資産(仮想通貨)
- 残高のあるプリペイドカード類(QUOカード、図書カード、テレホンカードなど)
- チャージ済みのプリペイドカード類(Suica、楽天Edy、nanaco、WAONなど)
- オンラインギフト券 (iTunesカード、Amazonギフト券など)
- 商品券、ギフト券
- 航空券、乗車券、旅行券
- クレジットカード、キャッシュカード
- 債券、小切手、未使用の切手(円)、収入印紙、登記印紙
- 宝くじ、勝馬投票券
- 貴金属の地金(金属塊、インゴット、延べ棒など)、地金型金貨
- その他、金銭と同じ意味を持つもの
まとめ
クレジットカードの現金化は、ショッピング枠の利用限度額を現金に変える行為を指します。
この方法は、商品やサービスの購入ではなく、現金を得る目的でクレジットカードを使用することを意味しています。
しかし、この行為はクレジットカード会社の規約に違反する可能性があり、利用停止や強制退会などの措置を受けるリスクがあるため、注意が必要です。
全てではないでしょうがクレジットカード現金化にかかわる業者は怪しい業者が多かったり、結構な手数料を取られたりするので、可能であれば自分で現金化するのが良いかもしれません。
正規の方法で現金を調達することをお勧めします。。