通常は5年で消えるはずの信用情報機関の自己破産情報は、何もしなければブラックな信用情報として残り続ける落とし穴があります。
信用情報が自己破産申立中のままだと

信用情報機関が保有する信用情報に「破産申立」と記載された欄があれば、自己破産の申立て中であると判断されます。
自己破産申立中のままだと、5年以上経っても「破産申立」という記録が記載されたままになります。
よくあるご質問
引用元:信用情報機関CICのよくある質問自己破産の登録は何年間ですか?
情報の登録(信用情報)
自己破産の登録は何年間ですか?
当社では、官報情報(官報に公告された内容を表す情報)は平成21年4月1日より収集・保有を中止しており、現在保有いたしておりません。
また、当社で保有するクレジット情報の保有期間は、契約中および契約終了から5年間です。したがいまして、破産の場合は免責許可決定が確認できた会員会社によるコメントが登録された報告日が起算点ということになります。
貸金業法指定信用情報機関CICのよくある質問の中から引用しましたが、分かりやすく説明すると、自己破産をしても免責許可決定を貸金業者が確認して、そのことを信用情報機関に報告をした場合には情報は「破産申立」から「免責」と登録更新されるいうことです。
逆に言うと、消費者金融を含む金融機関が免責の登録をしなければ、信用情報からは破産情報は消えないということになります。
【金融機関が正確な登録をした場合の記録期間】
個人信用情報機関 | 自己破産者の記録期間 |
---|---|
CIC | 5年 |
JICC | 5年 |
KSC | 10年 |
日本信用情報機構(JICC)もCICと同じ処理をしています。
お金を借りにくい
カードローンや消費者金融からお金を借りたいと考えていても、キャッシング審査の際に、個人信用情報機関に登録されている信用情報(金融事故歴やクレヒス)などを照会します。
信用情報が自己破産申立中のままだと、借入審査の際に自己破産中であると消費者金融に判断されてしまいます。
破産申立の記録があっても、免責許可決定通知書の提出や総合的に判断して免責が決定したものとみなし、貸付している貸金業者はあります。
クレジットカードを作りにくい
信用情報が破産申立中のままだと、せっかく自己破産から5年たっても喪が明けず、クレジットカードも作りにくい状態が続いてしまいます。
喪が明けるとは、自己破産から5年経って信用情報の破産情報が無くなった状態のことです。
クレジットカード入会審査の際にも、個人信用情報機関に登録されている信用情報(金融事故歴やクレヒス)などを照会しますので、信用情報が自己破産申立中のままだと、クレジットカード入会審査の際に自己破産中であるとクレジットカード会社に判断されてしまいます。
破産情報や延滞情報が個人信用情報機関に登録されていても作れるクレジットカードも存在しています。
check自己破産後の喪明けで発行されやすいクレジットカード
信用情報からの自己破産情報を5年で消したいなら早く対処することが望ましい

破産手続きにより免責が確定した場合、債権者に対して、必ずしも裁判所から通知があるわけではありませんので、情報機関に加盟している債権者である消費者金融会社、クレジット会社、銀行等が、免責の確定を知らず情報を更新していない場合があるようです。
情報機関で確認することをおすすめします。
信用情報機関から取り寄せた「信用情報開示書」に破産申立の文字があるうちは、自己破産から5年以上経っても「自己破産情報」として記録が残ったままですがら、その情報を消したいのなら登録した貸金業者にお願いをする必要があります。
まだ「破産申立」のままになっている金融機関に、文書か電話で免責が決定していることを伝え、個人信用情報機関への登録変更をしてほしい旨を連絡します。
その場合、「免責許可決定通知書」が必要な場合があります。
もし紛失してしまった場合には、裁判所で再発行できます。
信用情報の確認をする方法

自分の信用情報がどんな風に載っているのか確認したいと思った時、信用情報を調べるには、各個人の信用情報を保有する「CIC」「JICC」「JBA」という3社ある個人信用情報機関からそれぞれに開示してもらう必要があります。
「CIC(シーアイシー)」には主に、商品購入の分割払いの使用履歴が登録され、「JICC(日本信用情報機構)」には主に、消費者金融の利用履歴とクレジットカードでのキャッシングの利用履歴、銀行から借りたカードローンの履歴が登録されています。
「JBA(全国銀行個人信用情報センター)」には、一部クレジットカード会社の利用履歴と、銀行から借りたカードローンの利用履歴が登録されています。
信用情報開示請求に必要なもの
信用情報開示請求に必要なものは、以下の3点です。
- 登録情報開示申込書
- 発行手数料
- 本人確認書類(身分証明書)
本人確認書類は、下記のうちいずれかを用意しましょう。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- パスポート
- 住民基本台帳カード
- 個人番号カード(マイナンバーの通知カード不可)
- 外国人登録証明書、もしくは在留カード、もしくは特別永住者証明書
- 各種健康保険証
- 公的年金手帳
- 福祉手帳
- 戸籍謄本、もしくは戸籍抄本、もしくは除籍謄本
- 住民票
- 印鑑登録証明書
なお、個人番号カード(マイナンバー)の通知で送られてくる「通知カード」は本人確認書類として使用できないため注意してください。
checkJICCで消費者金融やクレカでのキャッシングの履歴を詳しく調べる
checkショッピングローンやクレジットカードの利用履歴はCICで確認できる
check銀行からの借金履歴はJBA(全国銀行信用情報センター)で確認する
まとめ
自己破産後にお金を借りたりクレジットカードを作ったりしなければならない場面にいつ遭遇するか分かりません。
そんな時に備えて、個人信用情報機関から自分の信用情報を取り寄せて確認することが必要です。
自己破産して5年で信用情報から破産情報から消えていない場合には、金融機関に登録の変更をお願いして下さい。